【皮膚科医監修】
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新米のママやパパの一部の方は、赤ちゃんの肌が柔らかいために十分にうるおっていると勘違いしています。しかし、赤ちゃんも適切なスキンケアを行わないと、敏感肌になったり、乾燥してうろこ状になってしまうなど、さまざまな肌トラブルに見舞われやすくなります。
大人の肌と違い、赤ちゃんの肌は、表皮(上の層)が真皮(下の層)に密着していないため、水分を失うのが速くなります。また、赤ちゃんの肌は薄くて敏感なので、ちょっとした環境ストレス要因にも反応しやすくなることが多くあります (2)。
そのため、専門家は、赤ちゃんの肌を毎日保湿することを薦めています。赤ちゃんの肌が非常に乾燥している場合、1日2回、特におむつを替えた後に保湿をしましょう。赤ちゃんはたくさん動き回るので、乾燥している部分だけでなく、できるだけ広く塗るようにしましょう (3)。
定期的なマッサージで赤ちゃんの肌にうるおいを与えましょう。身体の触れ合い、アイコンタクト、声のコミュニケーションを取り入れた乳児マッサージは、親子の感情的な絆を強めることが証明されています。心地良いマッサージタイムを作るための簡単な手順をご紹介します。
まず、赤ちゃんの手のひらにローションやマッサージオイルを塗ります。
円を描くようにマッサージして、ローションやオイルを赤ちゃんの手のひらに塗り広げます。
同じ動きを赤ちゃんの手の甲でも繰り返し、その後、ゆっくりと上に移動します。
赤ちゃんの指を1本ずつ優しく引っ張った後、脚に移ります。
あとは赤ちゃんの身体の他の部分をさすってあげます。
赤ちゃんの様子をよく観察して、触ったときの反応を確かめましょう。赤ちゃんが落ち着かなかったり興奮したりするようであれば、いったん止めて、しばらくしてからもう一度試してみてください。
(1) Stamatas GN, et al. Int J Cosmet Sci 2011; 33:17–24 (出典: Cetaphil Baby Fundamentals deck)
(2) Telofski LS, et al. Dermatol Res Pract 2012;2012:198789; Walters RM, et al. Skin Pharmacol Physiol 2016; 29:111–118 (出典: Cetaphil Baby Fundamental deck)
(3) https://www.webmd.com/parenting/treat-diaper-rash-16/baby-skin-care
監修:皮膚科医
五十嵐 敦之 先生
医学博士
NTT東日本関東病院 皮膚科部長